飼い主が亡くなったらどうする?猫の引き取り先は?

おひとりさまや高齢者の飼い主が亡くなり、残された猫ちゃんの引き取り先に困るケースは少なくありません。この記事では、相談先から、必要な準備や費用、注意点などの、知っておきたい情報をお伝えしていきます。
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猫の引き取り先はどうしたらいい?

飼い主さんが亡くなった後、猫ちゃんの新しい引き取り先として考えられる主な場所をご紹介します。
保護団体やNPO法人
猫ちゃんの引き取り先として、多くの保護団体やNPO法人が活動しています。行き場を失った猫ちゃんを一時的に保護し、新しい家族との出会いをサポートする役割を担っています。
サポート内容
保護団体は、猫ちゃんが次の生活へとスムーズに移行できるよう、一時的な預かりだけでなく、健康面や新しい飼い主探しに関する支援も行っています。
サポート内容 | 詳細 |
---|---|
一時預かり | 新しい里親さんが見つかるまで、猫ちゃんを安全な環境で保護します。 |
健康管理 | 獣医師による健康チェックや、必要な予防接種、不妊去勢手術などを行います。 |
里親探し | 猫ちゃんの性格や状態に合った里親さんを探し、マッチングをサポートします。 |
相談対応 | 引き取りに関する相談や、猫ちゃんのケアに関するアドバイスを提供します。 |
ペットの終生飼育を目的とした生前契約・信託
飼い主さんが生前に、猫ちゃんの将来について生前契約や信託をしていた場合、その内容に従って猫ちゃんの引き取り先が決まります。
生前契約について
生前契約やペット信託は、飼い主さんが元気なうちに、万が一のことがあった際に猫ちゃんが安心して暮らせるよう、具体的な取り決めをしておくものです。
契約・信託の種類 | 概要 | 猫ちゃんにとってのメリット |
---|---|---|
生前契約(死因贈与契約など) | 飼い主さんの死後、指定した人が猫ちゃんを引き取り、世話をすることを約束する契約です。 | 飼い主さんの意思が明確に反映され、信頼できる人に託されます。 |
ペット信託 | 飼い主さんの財産の一部を信託し、その財産から猫ちゃんの飼育費用や医療費を賄う仕組みです。 | 長期にわたる経済的なサポートが確保され、安定した生活を送れます。 |
里親募集サイトやマッチングサービス
ご自身で里親さんを探す場合、インターネット上の里親募集サイトや、ペットのマッチングサービスを利用する方法があります。
里親探しを成功させるために
里親募集サイトなどを利用して猫ちゃんの新しい家族を探す際には、猫ちゃんの魅力を最大限に伝えましょう。
成功のコツ | 詳細 |
---|---|
詳細な情報提供 | 猫ちゃんの性格、健康状態、年齢、好きなこと、苦手なことなどを具体的に伝えます。 |
魅力的な写真・動画 | 猫ちゃんの可愛らしさや個性が伝わる写真や動画を掲載しましょう。 |
譲渡条件の明確化 | 里親さんになっていただく方の飼育環境や家族構成、経済状況など、希望する条件を明確にします。 |
面談の実施 | 実際に会って、里親希望者さんの人柄や猫ちゃんへの愛情、飼育意欲を確認することが大切です。 |
トライアル期間 | 新しい環境での猫ちゃんの適応や、里親さんとの相性を確認するために、一時的な預かり期間を設けることを検討します。 |
猫の引き取りで必要な準備と費用

引き取りにかかる費用相場
飼い主が亡くなった猫を引き取ってもらう際、医療費や飼育環境を整えるための費用が発生します。
保護団体やNPO法人に引き取りを依頼する場合
保護団体やNPO法人では、引き取り自体に費用を請求しないこともありますが、譲渡の際に「譲渡費用」や「寄付金」という形で、猫の保護活動にかかる費用の一部を負担していただくことケースが多いです。これは、医療費(ワクチン接種、不妊去勢手術、健康診断など)やフード代、消耗品代などに充てられます。
自治体の動物愛護センター・保健所に引き取りを依頼する場合
自治体の施設では、引き取り自体に費用がかからないことが一般的です。しかし、引き取りには特定の条件が設けられている場合が多く、必ずしも引き取ってもらえるとは限りません。また、引き取られた猫が必ずしも新しい里親と出会える保証はないため、最終手段として検討することが大切です。
個人間で里親を探す場合
里親募集サイトなどを通じて個人間で里親を探す場合、引き取りにかかる費用は発生しないことがほとんどです。ただし、猫の健康状態によっては、新しい里親が初期の医療費(ワクチン、不妊去勢手術など)を負担することを条件とする場合があります。
費用の種類 | 内容 | 費用目安 |
---|---|---|
ワクチン接種費用 | 感染症予防のためのワクチン接種 | 数千円~1万円程度(1回あたり) |
不妊去勢手術費用 | 繁殖制限と病気予防のための手術 | 1万5千円~3万円程度 |
マイクロチップ装着費用 | 迷子になった際の身元確認 | 数千円程度 |
健康診断・初期医療費 | 引き取り時の健康チェック、駆虫など | 数千円~1万円程度 |
譲渡費用・寄付金 | 保護活動運営のための費用(保護団体の場合) | 数千円~数万円程度 |
猫の健康状態や情報に関する準備
猫を新しい引き取り先に託す際、猫の健康状態やこれまでの情報が分かると、引き取り側も安心して迎え入れることができます。できる限り、以下の情報をまとめて準備しておきましょう。
- 健康診断書/ワクチン接種証明書
直近の健康診断の結果や、混合ワクチンの接種履歴がわかる書類があると、新しい環境での健康管理に役立ちます。 - 不妊去勢手術の有無
手術済みであるか、または未手術であるか。未手術の場合、手術の予定や費用について相談が必要になることがあります。 - 持病・既往歴・服用中の薬
アレルギーや慢性疾患、過去にかかった病気、現在服用している薬の情報は、引き取り後の適切なケアのために非常に重要です。 - 性格・行動の特徴
人懐っこいか、臆病か、他の動物や子どもとの相性、遊び方、好きなこと、苦手なことなど、猫の個性に関する情報は、新しい環境への順応を助けます。 - 食習慣・トイレの習慣
普段与えているフードの種類や量、好き嫌い、トイレの砂の種類や排泄の頻度など、日々の生活に関する情報は、新しい飼い主がスムーズに猫の世話を始める上で役立ちます。 - かかりつけの動物病院の情報
可能であれば、これまでの治療履歴や相談内容を共有できるよう、かかりつけの動物病院の名前や連絡先を伝えておくと良いでしょう。
口頭だけでなく、書面やデータとしてまとめておくと、より正確に伝えることができます。
猫の引き取りに関する注意点

悪質な業者や団体に注意する
残されたご家族や関係者の方々にとって、心身ともに大変な状況です。このような状況につけ込み、不当に高額な費用を請求したり、猫にとって劣悪な環境で飼育したりする悪質な業者や団体が存在します。引き取り先を選ぶ際は慎重な確認が必要です。
確認すべきポイント | 悪質な業者・団体の特徴 | 信頼できる団体・業者の特徴 |
---|---|---|
費用について | 不明瞭な料金体系、相場からかけ離れた高額な請求 | 料金体系が明確で、内訳を詳しく説明します |
情報公開 | 活動実績や猫の引き取り後の情報開示が少ない、または拒否します | 活動実績や引き取り後の猫の状況(里親探しなど)を積極的に公開しています |
契約内容 | 口頭での約束が多く、書面での契約を曖昧にします、不当な条項があります | 書面での契約を重視し、内容を丁寧に説明します |
施設見学・面談 | 施設の見学や担当者との面談を拒否します | 施設見学や面談を歓迎し、質問にも誠実に答えます |
猫の性格や状態に合わせた選択の重要性
猫は一匹一匹、異なる性格や健康状態を持っています。新しい環境への適応力も猫によって大きく変わるため、引き取り先を選ぶ際には、その猫の個性を深く理解し、寄り添える場所を選ぶことが何よりも大切です。
- 臆病な猫の場合
静かで落ち着いた環境、または猫の扱いに慣れた経験豊富な里親や保護団体が適しています。急な環境変化や多くの人との接触は大きなストレスになります。 - 高齢の猫や持病のある猫の場合
継続的な医療ケアや、特別な食事が必要な場合があります。これらのケアを提供できる経済的・時間的余裕のある里親や、専門的な知識を持つ保護団体を探しましょう。 - 人懐っこい猫の場合
人との交流を好むため、家族の一員として多くの愛情を注いでくれる里親が理想的です。ただし、甘えん坊な性格が分離不安につながることもあるため、留守番の時間が短い家庭も検討材料になります。 - 多頭飼育崩壊など、過去に辛い経験がある猫の場合
特定のトラウマを抱えていることがあります。専門知識を持つ保護団体や、時間をかけて猫と信頼関係を築ける里親を選ぶことが重要です。
引き取りを検討する際には、猫のこれまでの生活環境や習慣、性格、健康状態をできる限り詳しく伝え、引き取り先がその情報を元に適切な判断ができるように協力してください。
まとめ
飼い主を亡くした猫は、心細く、不安な時間を過ごしています。そんな猫のために、緊急の相談先として動物保護団体や、親族や友人への協力依頼をすぐに検討しましょう。長期的な視点では、信頼できる保護団体、生前契約、里親募集サイトなど、猫の未来を明るくする選択肢がたくさんあります。費用や準備、悪質な業者への注意も忘れずに、何よりも猫の性格や状態に寄り添った選択をすることが大切です。